家族の連絡方法を決めておこう

今日の「今日できる防災」は、家族の連絡方法の確認です。

災害が起きたとき、まず気になるのは家族の安否です。
地震、大雨、台風、停電などが起きると、家族が同じ場所にいるとは限りません。

お父さんやお母さんは職場。
子どもは学校。
高齢の家族は自宅。
買い物や外出中に災害が起きることもあります。

そのときに大切なのが、「どうやって連絡を取るか」を事前に決めておくことです。

普段はスマートフォンがあれば、電話もメールもLINEもすぐに使えます。
しかし災害時には、スマートフォンの充電が切れたり、通信がつながりにくくなったり、端末が壊れたりすることもあります。

だからこそ、スマートフォンだけに頼らない連絡方法を準備しておくことが大切です。

なぜ家族の連絡方法が大切なのか

災害時は、多くの人が一斉に電話やインターネットを使います。
そのため、電話がつながりにくくなったり、メッセージの送受信に時間がかかったりすることがあります。

また、停電が長引くとスマートフォンの充電ができなくなることもあります。
普段は便利なスマートフォンも、電池が切れてしまえば使えません。

さらに、連絡先をすべてスマートフォンの中だけに保存していると、スマートフォンが使えなくなったときに、家族や親戚の電話番号が分からなくなることがあります。

昔は家族の電話番号を覚えていた人も多かったですが、今はスマートフォンに登録しているため、意外と番号を覚えていないものです。

災害時に慌てないためには、連絡先を紙に書いておくことがとても大切です。

今日できる備え

まずは、家族で連絡先を書き出してみましょう。

紙に書いておきたい内容は、次のようなものです。

・家族の携帯電話番号
・自宅の電話番号
・職場の電話番号
・学校や保育園の電話番号
・親戚や頼れる知人の電話番号
・メールアドレス
・LINEの連絡先
・集合場所
・避難先の候補

紙に書いた連絡先は、非常持ち出し袋、財布、通学かばん、職場の引き出しなど、複数の場所に入れておくと安心です。

水に濡れることも考えて、ビニール袋に入れたり、ラミネートしたりしておくと長持ちします。

また、家族全員が同じ内容を持っておくことも大切です。
お父さんだけが持っている、お母さんだけが知っている、という状態では、いざというときに困ります。

小さなお子さんがいる家庭では、子どもにも分かるように、名前や連絡先、集合場所を書いたメモを持たせておくと安心です。

スマホが使えないときの備え

スマートフォンが使えない場合に備えて、公衆電話を使うことも考えておきましょう。

最近は公衆電話を使う機会が減っています。
そのため、子どもだけでなく、大人でも使い方に不安がある方がいるかもしれません。

災害時に備えて、近くの公衆電話の場所を家族で確認しておくと安心です。
駅、公共施設、学校の近く、病院の近くなどに設置されている場合があります。

また、公衆電話を使うために、テレフォンカードや小銭を用意しておきましょう。

財布の中や非常持ち出し袋に、少しの小銭を入れておくだけでも備えになります。
テレフォンカードが家にある場合は、どこに置いてあるかを確認し、非常持ち出し袋に入れておくのもよい方法です。

スマートフォンが使えないときのために、紙の連絡先、テレフォンカード、小銭。
この三つを準備しておくと、連絡手段の幅が広がります。

家族で確認すること

連絡先を書き出したら、家族で使い方を確認しましょう。

「災害が起きたら、まず誰に連絡するのか」
「電話がつながらないときはどうするのか」
「家に帰れないときは、どこで待ち合わせるのか」
「学校や職場にいるときは、どう行動するのか」
「連絡が取れない場合は、無理に移動しないのか」

こうしたことを事前に話し合っておくと、災害時に落ち着いて行動しやすくなります。

特に大切なのは、集合場所を決めておくことです。

自宅に戻るのが危険な場合もあります。
そのため、自宅以外にも、近くの避難所、公園、親戚の家など、複数の候補を考えておくと安心です。

また、家族だけでなく、離れて暮らす親戚や知人にも、災害時の連絡方法を伝えておくとよいでしょう。

注意したいこと

災害時は、連絡を取りたい気持ちが強くなります。
しかし、電話がつながらないからといって、何度も電話をかけ続けると、回線が混み合う原因になることがあります。

急ぎでない場合は、メールやメッセージを使う。
短い言葉で安否を伝える。
電話がつながらないときのために、あらかじめ別の連絡方法を決めておく。

こうした工夫も大切です。

また、紙に書いた連絡先は個人情報です。
落としたり、誰でも見える場所に置いたりしないように注意しましょう。

非常持ち出し袋や財布に入れる場合も、必要な人だけが分かるように保管してください。

まとめ

家族の連絡方法を決めておくことは、今日すぐできる防災です。

スマートフォンが使えないときのために、電話番号、メールアドレス、LINEの連絡先を紙に書いておく。
公衆電話を使えるように、テレフォンカードや小銭を用意しておく。
家族の集合場所や、連絡が取れないときの行動を決めておく。

これだけでも、災害時の不安を減らすことにつながります。

防災は、特別な道具をそろえることだけではありません。
家族で話し合うこと。
連絡先を紙に書くこと。
財布に小銭を入れておくこと。

そんな小さな準備が、いざというときに家族を守る力になります。

今日はぜひ、ご家庭で家族の連絡方法を確認してみてください。
災害時には、地域の自治体、気象庁、消防などが発表する最新情報も必ず確認してください。

日ごろの小さな備えが、家族と地域を守る力になります。

防災士(京都府舞鶴市) 森本たかし