冷蔵庫の中身で非常食を考えよう

今日の「今日できる防災」は、冷蔵庫の中身を活かした非常食の確認です。
非常食と聞くと、缶詰、乾パン、アルファ化米、長期保存水などを思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、長く保存できる非常食を備えておくことは大切です。
しかし、防災のために特別な食品だけをそろえようとすると、少し大変に感じることもあります。
「何を買えばいいのか分からない」
「気づいたら賞味期限が切れていた」
「家族の好みに合わず、結局食べなかった」
こうしたことも起こりがちです。
そこでおすすめしたいのが、普段から食べている食材を非常食としても考える方法です。
冷蔵庫や食品棚の中にあるものを見直すだけでも、災害時の食事に役立つものが見つかります。
防災は、特別なことだけではありません。
毎日の暮らしの中にあるものを、少し意識して備えることも大切です。
なぜ普段の食材を活用することが大切なのか
災害時は、すぐに買い物へ行けるとは限りません。
停電、断水、道路の通行止め、物流の遅れなどによって、スーパーやコンビニに商品が少なくなることがあります。
また、避難所に行かずに自宅で過ごす「在宅避難」が必要になることもあります。
そのとき、家にある食材をどう使うかを考えておくと安心です。
特別な非常食だけに頼るのではなく、普段から食べ慣れているものを備えておくと、災害時にも落ち着いて食事を取りやすくなります。
特に子どもや高齢の方がいる家庭では、食べ慣れた味が安心につながります。
非常時だからこそ、いつもの味が心を落ち着かせてくれることもあります。
今日できる備え
まずは、冷蔵庫と食品棚を開けて、災害時にも使えそうな食材を確認してみましょう。
たとえば、次のようなものです。
・ごはんのパック
・レトルトカレー
・缶詰
・カップスープ
・乾麺
・シリアル
・クラッカー
・のり
・ふりかけ
・味噌汁の素
・野菜ジュース
・豆腐
・卵
・チーズ
・ハム
・ソーセージ
・冷凍食品
冷蔵庫の中のものは、停電時には早めに食べる必要があります。
冷蔵食品は傷みやすいので、災害後すぐの食事に使うものとして考えましょう。
一方で、缶詰、レトルト食品、乾麺、カップスープなどは、比較的保存しやすく、非常時にも役立ちます。
大切なのは、「普段から食べるものを少し多めに買っておく」ことです。
そして、古いものから食べて、食べた分を買い足す。
これがローリングストックです。
難しく考える必要はありません。
いつも食べている食品を、少しだけ余分に置いておく。
それだけでも立派な防災になります。
家族で確認すること
非常食は、家族の好みに合っていることも大切です。
災害時に、食べ慣れないものや苦手なものばかりでは、食欲が落ちてしまうことがあります。
特に子ども、高齢の方、持病のある方は注意が必要です。
家族で、
「これは災害時にも食べられそう」
「これは子どもが好き」
「これは高齢の家族にも食べやすい」
「これは水や火がなくても食べられる」
「これはカセットコンロがあれば食べられる」
というように話し合ってみましょう。
また、アレルギーがある家族がいる場合は、原材料表示も確認しておく必要があります。
非常時には普段より選択肢が少なくなるため、安心して食べられるものを家に備えておくことが大切です。
ペットがいる家庭では、ペットフードも忘れずに確認しておきましょう。
人間の食事だけでなく、家族の一員であるペットの備えも必要です。
注意したいこと
冷蔵庫の中身を非常食として考えるときに注意したいのは、停電です。
停電すると、冷蔵庫や冷凍庫の温度は少しずつ上がっていきます。
そのため、災害後は冷蔵庫の中の傷みやすいものから早めに使うことが基本です。
冷凍庫の食品も、長時間停電が続くと溶けてしまいます。
一度溶けた食品を再び冷凍して食べるのは避けた方が安心です。
また、水や火を使わないと食べられない食品ばかりだと、断水やガス停止のときに困ることがあります。
そのため、
・そのまま食べられるもの
・少し温めれば食べられるもの
・水を使わなくても食べられるもの
・カセットコンロがあれば調理できるもの
というように、いくつかの種類に分けて備えておくと安心です。
カセットコンロを使う場合は、換気に注意し、屋内で安全に使えるか確認してください。
ガスボンベの残量や使用期限も、あわせて見ておきましょう。
まとめ
冷蔵庫の中身を確認することは、今日すぐできる防災です。
非常食は、特別なものだけではありません。
普段から食べている食品も、災害時には大切な備えになります。
冷蔵庫や食品棚を見て、災害時にも使えそうなものを確認する。
賞味期限を見直す。
家族が食べやすいものを少し多めに買っておく。
古いものから食べて、食べた分を買い足す。
このような小さな習慣が、ローリングストックにつながります。
防災は、難しいことを一度に全部そろえることではありません。
いつもの買い物に、少しだけ防災の視点を足すこと。
それだけでも、いざというときの安心につながります。
今日はぜひ、冷蔵庫と食品棚を一度確認してみてください。
災害時には、地域の自治体、気象庁、消防などが発表する最新情報も必ず確認してください。
日ごろの小さな備えが、家族と地域を守る力になります。
防災士(京都府舞鶴市) 森本たかし
