懐中電灯の保管場所を決めよう

先日の夜間、急な停電がありました。
私はそのときトイレに入っていて、すぐには動けない状態でした。
家の中は急に真っ暗になりましたが、妻は慌てることなく、玄関に置いていた懐中電灯を取り出していました。
その様子を見て、あらためて思いました。
懐中電灯は「持っていること」も大切ですが、それ以上に大切なのは、すぐに取り出せる場所に置いておくことです。
今日の「今日できる防災」は、懐中電灯の保管場所の確認です。
災害時に役立つ防災用品の一つが、懐中電灯です。
地震、台風、大雨、停電などで電気が使えなくなったとき、暗い中で安全に行動するために欠かせません。
しかし、懐中電灯は「家にある」だけでは十分ではありません。
いざ停電になったときに、どこに置いたか分からない。
押し入れの奥にしまっていて、すぐ取り出せない。
家族の中で、置き場所を知っている人が一人しかいない。
これでは、せっかく用意していても、災害時に役立てることができません。
懐中電灯は、保管場所を決めて、家族全員で共有しておくことが大切です。
なぜ保管場所が大切なのか
停電は突然起こります。
昼間ならまだ周りが見えますが、夜に停電すると、家の中は思った以上に暗くなります。
廊下、階段、玄関、トイレ、洗面所など、普段は何気なく歩いている場所でも、暗いだけでつまずきや転倒の危険が高まります。
そのときに、懐中電灯を探して家の中を歩き回るのは危険です。
特に地震のあとには、床に物が落ちていたり、ガラスの破片が散らばっていたりする可能性があります。
暗い中で無理に探すよりも、すぐ手に取れる場所に置いておくことが大切です。
今回のように、停電が起きたときに家族の誰かがすぐ懐中電灯を取り出せるだけで、家の中の不安はかなり減ります。
防災用品は、しまい込むよりも「使える場所に置く」ことが大事です。
今日できる備え
まずは、家にある懐中電灯を確認しましょう。
懐中電灯がどこにあるか、すぐに言えますか。
家族全員がその場所を知っていますか。
すぐに取り出せる状態になっていますか。
今日できることは、とても簡単です。
懐中電灯の保管場所を決めることです。
おすすめの場所は、
・玄関の近く
・寝室の枕元
・リビングの分かりやすい場所
・非常持ち出し袋の中
・階段や廊下の近く
などです。
わが家では、玄関に置いていたことで、今回の停電時にもすぐ取り出すことができました。
玄関は外へ避難するときにも必ず通る場所なので、懐中電灯の置き場所として分かりやすい場所の一つです。
一つだけではなく、できれば複数の場所に置いておくと安心です。
たとえば、寝室、玄関、リビングに一つずつ置いておけば、どこで停電しても対応しやすくなります。
また、懐中電灯と一緒に、予備の電池も近くに置いておきましょう。
本体だけあっても、電池が切れていたら使えません。
家族で確認すること
懐中電灯の置き場所を決めたら、家族で確認しましょう。
「停電したら、どこに懐中電灯を取りに行くか」
「寝室にはどこに置いてあるか」
「玄関にはどこに置いてあるか」
「子どもでも使えるか」
「高齢の家族でも手が届く場所か」
こうしたことを話しておくと、いざというときに慌てにくくなります。
小さなお子さんがいる家庭では、実際に懐中電灯を持たせて、スイッチの入れ方を教えておくのも良い方法です。
ただし、遊び道具になって電池が切れてしまわないように、使った後は元の場所に戻す約束もしておきましょう。
高齢の方がいる家庭では、枕元やベッドの近くにライトを置いておくと安心です。
夜中の停電や、トイレに行くときにも役立ちます。
注意したいこと
懐中電灯は、しまい込まないことが大切です。
防災用品をきれいにまとめて収納することは悪くありません。
しかし、取り出すまでに時間がかかる場所では、災害時に使いにくくなります。
押し入れの奥、物置の中、棚の一番上などは、すぐに取り出せない場合があります。
また、懐中電灯を置く場所は、物が落ちてきにくい場所を選びましょう。
地震で棚から物が落ちて、懐中電灯が埋もれてしまっては意味がありません。
電池を入れたまま長期間保管する場合は、液漏れにも注意が必要です。
ときどき点灯するか確認し、古い電池は交換しておきましょう。
充電式のライトを使っている場合は、充電残量も定期的に確認してください。
京都府舞鶴市のように、山、川、海が近い地域では、台風、大雨、停電など、暮らしの中で備えておきたい場面がいろいろあります。
家庭防災として、まずは家の中の「すぐ使える備え」から整えていきましょう。
まとめ
懐中電灯の保管場所を決めることは、今日すぐできる防災です。
懐中電灯は、家にあるだけではなく、すぐ使えることが大切です。
どこに置くかを決める。
家族全員で場所を共有する。
寝室や玄関など、必要な場所に置く。
予備の電池も一緒に用意する。
ときどき点灯確認をする。
これだけでも、停電時の安心感は大きく変わります。
今回の停電で感じたのは、備えは特別なことではなく、日常の中に置いておくものだということです。
玄関に懐中電灯がある。
家族がその場所を知っている。
それだけで、突然の停電でも落ち着いて行動できます。
防災は、大きな準備だけではありません。
懐中電灯を取り出しやすい場所に置くことも、家族を守る大切な備えです。
今日はぜひ、ご家庭の懐中電灯の置き場所を確認してみてください。
災害時には、地域の自治体、気象庁、消防などが発表する最新情報も必ず確認してください。
日ごろの小さな備えが、家族と地域を守る力になります。
防災士 森本たかし(京都府舞鶴市)

