防災とサバイバルは違います

今日の「今日できる防災」は、防災とサバイバルの違いについてです。
防災というと、火起こし、ナイフ、ロープワーク、野外での生活術などを思い浮かべる方もいるかもしれません。
もちろん、そうした知識や技術が役に立つ場面もあります。
しかし、一般家庭にとって本当に大切なのは、災害が起きたあとに限界状態で生き延びることではありません。
大切なのは、そもそも危険な状況に追い込まれないように、事前に備えておくことです。
防災とサバイバルは似ているようで、目的が少し違います。
サバイバルは「厳しい状況で生き延びる力」
サバイバルは、限られた道具や環境の中で生き延びるための技術です。
水を確保する。
火を起こす。
寒さをしのぐ。
食料を探す。
屋外で身を守る。
こうした知識は、山や海、孤立した場所などでは役に立つことがあります。
ただし、家庭の防災で最初からサバイバルを目指す必要はありません。
災害時に、家族が水も食料もなく、情報もなく、寒さや暑さに耐えながら何とか生き延びる。
そんな状態にならないようにすることこそが、防災の役割です。
防災は「困らないように先に備えること」
防災は、災害が起きる前にできる備えです。
水を備蓄する。
非常食を用意する。
懐中電灯の場所を決める。
家族の連絡方法を確認する。
ハザードマップを見る。
避難先を決めておく。
家具を固定する。
災害用トイレを準備する。
どれも特別な技術ではありません。
でも、こうした小さな備えが、災害時の不安や危険を大きく減らしてくれます。
防災は、特別な人だけがするものではありません。
家庭の中で、今日から少しずつできるものです。
今日できる備え
まずは、家の中を見回してみましょう。
災害が起きたときに、困りそうなことは何でしょうか。
・水は足りるか
・食べ物はあるか
・停電したときの明かりはあるか
・スマートフォンを充電できるか
・トイレは使えるか
・家族と連絡を取れるか
・避難する場所を知っているか
これらを一つずつ確認することが、防災です。
いきなり完璧な備えを目指す必要はありません。
今日は水を確認する。
明日は懐中電灯を見る。
次の日は家族の連絡先を紙に書く。
それで十分です。
防災は、毎日の暮らしの中に少しずつ足していくものです。
家族で確認すること
防災は、一人で抱え込むものではありません。
家族で話し合っておくことが大切です。
「停電したらどうするか」
「地震が起きたらどこに身を寄せるか」
「大雨のときはどこへ避難するか」
「連絡が取れないときはどうするか」
「災害用トイレはどこにあるか」
こうしたことを、普段のうちに話しておくだけでも備えになります。
子どもにも分かる言葉で伝えておくと、災害時に慌てにくくなります。
高齢の家族がいる場合は、避難のタイミングや移動方法も考えておきましょう。
京都府舞鶴市のように、山、川、海が近い地域では、地震、大雨、土砂災害、台風、津波など、場所によって注意すべき災害が変わります。
家庭防災として、自宅の周辺や通勤・通学路の危険を知っておくことも大切です。
注意したいこと
防災を難しく考えすぎると、なかなか始められません。
高価な道具を一度にそろえる必要はありません。
専門的な訓練を受けないと始められないものでもありません。
もちろん、防災講座や講習、防災士の知識から学べることはたくさんあります。
しかし、家庭でできる防災の第一歩はもっと身近です。
いつもの買い物で水を1箱多めに買う。
懐中電灯を玄関に置く。
家族の電話番号を紙に書く。
トイレの備えを買っておく。
ハザードマップを一度見る。
これだけでも、立派な防災です。
サバイバルのように極限状態で頑張る前に、極限状態にならないように備える。
これが家庭防災の基本です。
まとめ
防災とサバイバルは違います。
サバイバルは、厳しい状況で生き延びる力です。
防災は、厳しい状況に追い込まれないように、先に備えておくことです。
家庭に必要なのは、特別な技術よりも、日ごろの小さな備えです。
水を備える。
食料を確認する。
懐中電灯を置く。
家族で話し合う。
避難先を決める。
災害用トイレを準備する。
こうした一つ一つが、家族を守る力になります。
今日はぜひ、「わが家で困りそうなことは何か」を一つだけ考えてみてください。
そこから防災は始められます。
災害時には、地域の自治体、気象庁、消防などが発表する最新情報も必ず確認してください。
日ごろの小さな備えが、家族と地域を守る力になります。
防災士 森本たかし(京都府舞鶴市)
