自宅の防災備蓄を30分で確認する

防災用品をそろえたつもりでも、どこに何があるのか分からなかったり、食品の期限が切れていたりすることがあります。

反対に、「ほとんど備蓄していない」と思っていても、台所や収納を確認すると、災害時に使える食品や日用品が見つかることもあります。

まずは30分だけ時間を取り、自宅にある備蓄を確認してみましょう。

一度に完璧にそろえる必要はありません。今日の目的は、買い物をすることではなく、今あるものと足りないものを知ることです。

準備するもの

確認を始める前に、次のものを用意します。

  • スマートフォンまたはメモ用紙
  • 筆記用具
  • 食品や防災用品を並べる場所
  • タイマー

スマートフォンのタイマーを30分に設定します。

食品庫、台所、玄関収納など、備蓄しているものを一か所に集められれば理想的です。量が多い場合は、無理に全部を動かさず、写真を撮りながら確認しても構いません。

最初の5分:家族の人数を確認する

最初に、誰のための備蓄なのかを確認します。

  • 家族は何人いるか
  • 乳幼児や高齢者がいるか
  • 常用薬が必要な人がいるか
  • 食物アレルギーがある人がいるか
  • ペットがいるか

家族全員が同じものを使えるとは限りません。

乳幼児のミルクや離乳食、高齢者が食べやすい食品、常用薬、アレルギー対応食品、ペットフードなど、その家庭でなければ分からないものを優先して確認しましょう。

次の5分:飲料水を確認する

飲料水は、飲むためだけでなく、食品の調理にも必要です。

目安は、一人当たり1日約3リットルです。まずは最低3日分、できれば1週間分を目標にします。

例えば、一人分の最低3日分なら、約9リットルです。

次の点を確認しましょう。

  • 保存している水は何リットルあるか
  • 家族の人数に対して何日分になるか
  • 賞味期限はいつか
  • 容器に傷や水漏れがないか
  • すぐ取り出せる場所にあるか

水は重いため、一か所に集中させると取り出しにくくなることがあります。保管場所を分けておくことも考えてみましょう。

次の10分:食料を確認する

災害用の特別な非常食だけが備蓄ではありません。

米、乾麺、缶詰、レトルト食品、インスタント食品、お菓子など、普段から食べているものも災害時に役立ちます。

次のように分けると確認しやすくなります。

そのまま食べられるもの

  • 缶詰
  • パンの缶詰
  • 栄養補助食品
  • ビスケット
  • チョコレート
  • ドライフルーツ

停電や断水が発生した直後は、調理せずに食べられるものが役立ちます。

水やお湯があれば食べられるもの

  • アルファ化米
  • カップ麺
  • フリーズドライ食品
  • インスタントスープ

必要な水の量や調理時間も確認しておきましょう。

加熱が必要なもの

  • 乾麺
  • レトルト食品
  • 冷凍食品

カセットコンロなどの熱源がなければ調理できない食品もあります。食品だけでなく、調理手段も一緒に確認することが大切です。

食品については、次の点を記録します。

  • 何があるか
  • いくつあるか
  • いつまで保存できるか
  • 家族が実際に食べられるか
  • 調理に水や熱が必要か

賞味期限の近いものは普段の食事で使い、使った分を買い足します。この方法なら、食品を無駄にせず備蓄を続けられます。

次の5分:トイレと生活用品を確認する

水や食料に目が向きがちですが、断水すると家庭のトイレが使えなくなる可能性があります。

携帯トイレは、一人当たり35回分を1週間分の目安として確認します。

箱を持っているだけで安心せず、次の点を見てみましょう。

  • 何回分入っているか
  • 家族全員で何日使えるか
  • 便袋と凝固剤がそろっているか
  • 使用後の袋を保管する方法があるか
  • 家族が使い方を知っているか

あわせて、次の生活用品も確認します。

  • トイレットペーパー
  • ティッシュペーパー
  • ウェットティッシュ
  • ポリ袋
  • マスク
  • 生理用品
  • 紙皿や紙コップ
  • ラップ
  • 救急用品
  • 常用薬

家庭によって必要なものは異なります。「なくなったら特に困るもの」を優先しましょう。

最後の5分:電源と明かりを確認する

停電に備え、明かりとスマートフォンの充電手段を確認します。

  • 懐中電灯やランタンは点灯するか
  • 電池は入っているか
  • 予備の電池があるか
  • モバイルバッテリーは充電されているか
  • 充電ケーブルがそろっているか
  • 携帯ラジオを受信できるか
  • カセットコンロとボンベがあるか

防災用品は、持っているだけでは十分ではありません。点灯や充電を実際に試し、使える状態かどうかを確認しましょう。

足りないものを三つだけ選ぶ

30分の確認が終わったら、不足しているものをすべて買おうとせず、優先順位の高いものを三つだけ選びます。

例えば、次のように記録します。

  1. 飲料水を1箱追加する
  2. 携帯トイレを20回分追加する
  3. モバイルバッテリーを充電する

すぐにできることと、購入が必要なことを分けておくと行動しやすくなります。

備蓄は一度で完成しない

備蓄は、一度そろえたら終わりではありません。

食品を食べたり、電池や日用品を使ったりすれば、備蓄の内容は変わります。季節や家族構成が変われば、必要なものも変わります。

すべてを特別な防災用品でそろえる必要はありません。普段から使っている食品や日用品を少し多めに持ち、使った分を補充すれば、無理なく続けられます。

今回の確認日を記録し、半年後など、次に確認する時期も決めておきましょう。

今日の防災士活動

今日行ったのは、単なる片づけではありません。

備蓄を確認し、家族に必要なものを考え、不足を見つけて改善する。それは、自分の暮らしに防災の知識を生かす、具体的な防災士活動です。

確認して気づいたことや失敗したことは、家族や身近な人にも伝えられます。

防災士は、一人でも活動できる。

まずは30分、自宅にある備蓄を確認することから始めてみましょう。

参考資料・公的情報

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